SUPER GT インサイドレポート

2009.04.01 更新

予想外の出来事

ところが、初夏を思わせる日差しとなった午後1時55分からのGT500専有時間帯、4本のニュータイヤを装着したENEOS SC430でアタック中の伊藤の前に、予想外の事態が起こった。

「2周目にアタックする予定だったんですが、前に他のマシンがいて引っ掛かり気味でうまくタイヤを温められなかったんです。それで、2周目にアタックはしたもののいまひとつ。その段階では、午前とのコンディションの違いから来るズレのようなものもありましたが、ドライビングで対処できるだろうということで、3周目に賭けたんですが……」  その3周目に入った伊藤の目に飛び込んできたのは、アトウッドカーブで振られる黄旗。他車がグラベルにコースアウトしていたのだ。レギュレーションでは、黄旗区間では危険を避けるためにペースダウンをしなければならないと定められている。その状態では思い切ったアタックはできないということだ。それでもなんとかタイムを出そうと後半セクションまでプッシュを続けた伊藤だったが、スローカーに引っ掛かりクリアラップを得られず。

第1戦岡山

「なんとかもう1周できれば……」と最終コーナーを立ち上がった伊藤の目前で、無常にもセッションの終わりを告げるチェッカーフラッグが掲示され、万事休す。ENEOS SC430は暫定ポールポジション獲得を狙った予選1回目でまさかの13番手に終わり、スーパーラップ進出も叶わず、無念のうちに走行を終えることになってしまった。


「チェッカーを見た瞬間、“終わったな”と思いました。それまで自分がまともにアタックできていないのは分かっていましたから……」と、土曜日の夕方、チームのトレーラーの中で伊藤は終わったセッションを振り返った。

「ちょっと予想外の結果でしたね。これが今年のレギュレーションの面白いところでもあり、難しいところでもあり、という感じです。気持ち的には最後の10分間にタイムを出せばまったく問題なし、自信を持ってポールポジションも狙える、という形で進めていたのですが、そこに黄旗あり、スローカーの出現あり……。あらゆる可能性を網羅するなら、日曜日は雨という予報もありましたので、GT300との混走時間帯にタイヤを使ってタイムを出しておくという選択肢もあったのかなと……。ただ、何をどこまでフォローするべきかという部分もありますし、単純に最後の10分間を考えれば、アンラッキーが続いてしまったかな、と言うしかないでしょうね」。さばさばした表情の中に悔しさを漂わせながら、伊藤はサーキットを後にした。

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