
2009.07.01 更新

「まぁ、みんな条件は一緒なんですが、勘弁してくれって感じでしたね。今季セパンにおいてはニッサン勢しかテストを行なっていませんし、タイヤテストも自分たちはなかったので、“1月のニッサン勢のセパンテストではこうだったらしい”とかに加え、F1などを含めたブリヂストンの情報を、鈴鹿タイヤテストの情報とつむぎ合わせるかのようにして持ち込みのセットアップやタイヤを決めてきたわけで、それがいきなり雨になって本当に困りましたね。スリックでコースに出たものの、計測1周目の途中から、もうポツポツ来て……。雨がやや弱まってからは、レインタイヤのフィーリングも見ておきたかったので走りましたが、ドライの感覚は何も分からず仕舞でした。19日(金)はかなり気温が上がって、路面温度が50℃を超えるような暑さだったのですが、その状況では自分たちが持ち込んだタイヤで大丈夫かな、と不安になったほど。それが土曜になったら曇っていて雨も降ってと、予選~決勝に向けては、スリックもレインもタイヤ選択がとても難しい状況でしたね」
結局、この公式練習では伊藤がレインタイヤの深溝、ビルドハイムがレインタイヤの浅溝を試した。その後天候は瞬く間に回復し、午後2時15分からの公式予選1回目は気温33℃、路面温度46℃という完全なドライコンディションでの戦いとなる。セッション開始と同時にビルドハイムが乗り込んだENEOS SC430が、GT500/300混走時間帯にコースインしていく。
「ドライで走れていないので、持ち込みのセットアップの確認、タイヤの確認をしなければならない、さらには基準タイムもクリアしなければならないということで、まずはビヨンがミディアム系のタイヤを履いてアタックに出ました。加えて、雨がいつ降り始めるか分かりませんから、僕も混走時間帯にタイムを出しておくという予定」
コースに出たビルドハイムは、まず計測1周目に2分4秒417をマーク、計測3周目に2分01秒173とまずまずのタイムをマークしてピットインする。この時点でENEOS SC430はGT500の4番手。予選通過基準タイム(ポールポジションタイムの107%)クリアも問題なさそうだ。そして午後2時27分、混走時間帯の続く中、ソフト系のタイヤを履いた伊藤がコースイン。数周してピットに戻るとセットアップの修正に入る。 「いまひとつ、フィーリングが良くなかった。やや低速コーナーでオーバー傾向があったんです。それで、最後のGT500専有時間帯のアタックに向けて、車高などを細かく調整してもらいました」。
こうして再びコースに戻った伊藤が2分0秒519という好タイムを叩き出したところで、GT300専有時間帯が始まり、GT500のクルマはいったんピットに戻る。この段階で、ENEOS SC430は0.1秒差の2番手と好位置につけていた。セットアップの確認、タイヤの確認、両ドライバーによる基準タイムのクリアと、すべてがプログラムどおりに進んでいく。残るはスーパーラップ進出を賭けた、ラスト10分間のGT500占有時間帯のアタックだけだ。
「混走時間帯でまずまずのフィーリングを得られたので、GT500専有時間帯に向けてはセットをほとんど変えずにいきました。ピットで約2分待機してからコースインしたので、結果的に計測は2周しかしなかったんですが、その計測2周目に合わせてタイヤを温めていきました。クリアラップもキチンと獲れたし、まずまずだったかなと」
ENEOS SC430はチェッカー掲示直後、自身計測2周目となるファイナルラップに1分59秒489を記録し、その瞬間、トップに立つ。その直後に惜しくも#100 NSXが0.1秒差でENEOS SC430のタイムを上回ったものの、ぶっつけ本番的な意味合いが強く、苦戦するライバル陣営をよそに、予選1回目を2番手で終了。2戦連続でスーパーラップ進出を果たした。
| 1 | 2 | 3 | 4 | 第三者の目から見たENEOS SC430 | 次戦の意気込み
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