SUPER GT インサイドレポート

2009.08.05 更新

勝利への確実な手応えを感じて

まだ強い日差しが残るものの、気温29℃、路面温度37℃で始まった、午後4時15分からのGT500のスーパーラップ。コンディションの変化に合わせ、若干のセットアップ変更を施したENEOS SC430に再び伊藤が乗り込む。予選1回目を2番手で終えたことから、このスーパーラップは最後から2番目の登場となる。その前にアタックした#36 SC430や#35 SC430がタイヤの温めにてこずってタイムを伸ばせなかったことを目の当たりにし、アタックを控えた伊藤に入念にタイヤを温めるよう指示が飛ぶ。

第5戦SUGO

これを受け、コース後半をほぼ全開で駆け抜けてきたENEOS SC430が、ライトを点灯しいよいよアタックに入る。ピットでモニターを食い入るように見つめるビルドハイムとスタッフ達。その視線の先のモニターの中で、オレンジ色のENEOS SC430が渾身のアタックを続ける。タイヤのウォームアップもうまく行き、ミスもなくアタックを完遂した伊藤のタイムは1分16秒785。それまでのトップタイムをコンマ4秒も引き離すトップタイムにピットも沸きかえった。しかしその喜びもつかの間、最終アタッカーの#3 GT-Rはさらにコンマ5秒も速い1分16秒248というタイムを叩き出した。

SUGOに強く、コンディションに合ったミシュランを履くライバルに敗れ、残念ながら今季初ポール獲得はならなかったENEOS SC430だが、フロントロウの獲得に相次いでメディアの質問攻勢を受けることになった伊藤。「ポールじゃなかったことは悔しいけれど、久々にフロントロウはうれしいですね」と笑顔を見せて対応をしていたものの、やはりその胸中には無念さがあったという。

「スーパーラップ自体は自分のアタックとしてもドライビングの面ではミスもまったくなかったし、クルマの状態も今日の中でも一番良かった。非常にいいフィーリングで走ることができましたね。セパンのように決勝を見据えて、硬めのタイヤでアタックしなければならないという不完全燃焼感もなかったですから、気持ちの面でもスーパーラップらしい走りができたかなと。ただ、走行を終えた段階で、トップに立ったことは無線で知らされていたのですが、その後にあれだけのタイム差でちぎられてしまうとね……。相手がクルマも違う、タイヤも違うという状況の中では、向こうがどういう状態なのか予想もできないだけに、ちょっとがっくり来ました」という伊藤だったが、その一方で決勝への充分な手応えも口にした。「タイムや順位が良いと、あまりセットアップを変えて違うトライをするというのは、通常は難しいもので、ひとつのセッションを終えて、次のセッションに向かう際に大きくセットを変えることは勇気が要るものなのですが、今回はきちんとフリー走行から予選1回目、予選1回目からスーパーラップへと、クルマを変えて行って、それでちゃんとクルマが良い方向へステップアップしていった。これはとても重要なこと。これまでスーパーラップに進出しても、トップから少し離れた位置からスタートしてレースを戦っていただけに、どうしても今回は、結果はもちろん、スタートの段階からきちっとトップ集団の中でレースを戦いたいという思いがチーム全体にあったので、まずはフロントロウが獲れたことは良かったかなと。あとは、明日の決勝でその目標をしっかりとこなすだけです」

次のページへ

| 1 | 2 | 3 | 4 | 第三者の目から見たENEOS SC430 | 次戦の意気込み

ENEOS MOTOR OIL