
2009.08.05 更新

「悔しいですが、今日のレースで自分たちチームが何か戦略を誤ったかと訊かれれば、そういうものでもなかったと思います。僕らがピットインした時点の状況では深溝という選択は正しかったでしょうからね。徐々に濡れていく路面状況の中、スリックとレインのラップタイム差を見ながら、しっかりとした戦いができていたこともたしかです。それに、ビヨンも最初のスティントですごく頑張って、背後のマシンのアタックをしのぎつつ、GT300をうまく使ってトップに立ってくれましたし、もちろんクルマのパフォーマンス自体も良かった。“タラ・レバ”で言えばずっとドライのままか、雨が降り続けていてくれれば、何の問題もなく勝てていたと思います。レースをリードしているのではなく、追いかける立場であれば浅溝やスリックというギャンブルに出ることもできるのですが、10秒くらい離してトップを走っている以上、自分たちが動くことはできなかった。それだけに、アンラッキーで済ましたくはありませんが、チームにも責任はないと思います」とレース後の伊藤。「ここで優勝できなかったことが、残念で悔しいのはもちろんですが、今回のSUGOでチームは週末を通してトップにいて、決勝でもトップ争いをしてリードをして……、という課題をこなせたことはチーム全員にとって大きかった。またひとつ、チームはステップを上がったんじゃないかと思います」。
手にしかけた勝利は、残念ながら手にすることはできなかった。しかし、伊藤の言葉にあったように、LEXUS TEAM LeMans ENEOSが着実に階段を上がっているのは間違いない。次戦はシリーズ最長の700kmの戦いとなる鈴鹿サーキット。通常よりも過酷な戦いとなることが予想される一戦で、ENEOS SC430の戦いにまた注目が集まることだろう。
取材・文/田口朋典 写真/上尾雅英
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