
2009.10.28 更新

LEXUS TEAM Le Mans ENEOSの伊藤大輔にとって、第8戦の舞台オートポリスは2007年、自身初となるドライバーズタイトルを決めた思い出のサーキット。08年はケガで後半戦の多くを欠場していたために、このオートポリスでのレースは2年ぶりとなる。
「このサーキットはやはり楽しいですね。基本的にオートポリスは好きなコースですし、アップダウンがあって複合コーナーも多い。そういう意味で、とくにオートポリスは僕自身、好きなコース」という伊藤は、このラウンドでの好成績を目指し、万端の準備を整えてレースウィークを迎えていた。「仙台ハイランド(宮城県)でのテストで得られたデータを受けて今回持ち込むタイヤを決めたんですが、結果的にチームとしては使い慣れたものながら、SC430の中では異色というか、ほかよりハードなものも用意してきました」。加えて、レクサス陣営には今回新たな空力パーツがデリバリーされるなど、ENEOS SC430には追い風が吹いていた。
迎えた土曜のオートポリスはくもりがちで、午前9時5分から始まった公式練習の直前には雨がパラつき始めた。ウエット宣言が出される中、気温17℃、路面温度19℃という肌寒さの中でセッションがスタートした。まず伊藤がコースインし、ハイペースでの周回に入ると、早々に1分42秒572という好タイムをマーク。セッション序盤からENEOS SC430をモニターのトップに押し上げ、その後の午前10時15分ごろには、1分42秒327へとタイムアップし、トップの座を確固たるものに。
その直後、午前10時20分ごろからはビルドハイムがステアリングを引き継ぎ、フィーリングをチェック。最終的に、2番手の#36 S SC430に0.5秒強の差をつけ、このセッショントップと幸先の良いスタートを切った。
「タイヤの評価と空力パーツやダンパーなどを含めたセットアップ評価を行なったのですが、空力パーツに関しても、“サスペンションを換えたのか?”と感じるようなフィーリングの差を得られたし、データの上でも良い方向を確認できた。ここはタイヤがどんどん減っていってしまうサーキットなので、ショートランで少しずつ評価していく感じでした」と走行を終えた伊藤。「最初に確認した軽い状態でのバランスも悪くなかったですね。その後は若干サーキットのキャラクター的にタイヤの落ち込みが大きいということもあって、空力パーツやダンパーの評価が終わった後は、かなりの時間をタイヤの評価に費やしました。走り出しとしては良いフィーリングの得られたセッションになったと思います。クルマも最初からまとまっていたので、パーツなどの評価もしやすかったですね」とまずまずの滑り出しとなった。

午後0時40分からの公式予選1回目も、気温17℃、路面温度19℃というコンディション。まずは30分間のGT300との混走時間帯開始と同時にビルドハイムがコースインし、スーパーラップ用タイヤの皮むき(新品タイヤに一度熱を入れると、ゴムの特性が安定するようになる。そのために行なうもの。トレッド表面に付いているワックスを落とす意味合いもある)と基準タイムクリアをこなすが、計測4周目、5周目と連続して1分45秒台前半のタイムを刻むことに。結局、1分45秒218をベストとしてピットに戻ったビルドハイムは、この段階でENEOS SC430を7番手につけ、ステアリングを伊藤に託した。
0時55分にコースに出た伊藤は、すぐさま1分44秒266で5番手に浮上。さらに1分43秒861として3番手につけるとピットへ。セットアップの微調整を行ない、混走時間帯の終盤にコースに戻ったが、ストレートを一度通過しただけでタイム更新はせず、結局4番手で混走時間帯を終えた。
「300との混走ということで、僕の場合はGT500専有時間帯でのアタックの確認をしました。このセッションではソフト系のタイヤを履いていたので、路面温度の低さも気になりませんでしたし、まずまずだったと思います。いったんピットに入って、足まわりのセットアップを修正したんですが、その確認もできたし問題はないかなと。ポジションが3~4番手になっていたので、“あれっ!?”とは思ったのですが、前にいた#12 GT-Rも#36 SC430もニュータイヤを使っていたようだったので、それなら気にする必要はないかな、という感じでした」
スーパーラップ進出を賭けたラスト10分の専有時間帯。GT300専有時間帯終盤にクラッシュがあったため、GT500占有時間帯は午後1時29分からのスタートとなったが、ENEOS SC430と伊藤は約3分、ピットで待機してからコースインした。タイヤを温めると、計測1周目に1分47秒553を記録すると、翌周満を持しての渾身のアタックを見せ、1分41秒727をマーク。そのまま暫定ポールポジションを獲得、夕方のスーパーラップに駒を進めた。
「100Rでうまくいかない部分があったんですが、そのほかはだいたいまとまった感じでしたね。クルマのバランスも混走時間帯にダンパーなどいろいろ確認していたので、そのフィーリングのままいけました。チームのほうからは、念のためもう1周アタックに行ってくれ、という指示があったので一応最後にもう1周アタックしてみたんですが、さすがにタイヤ的にも落ちていて更新はできませんでしたが、この予選1回目は予定どおりに進んだと思います」
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