SUPER GT インサイドレポート

2009.10.28 更新

アクシデント

明けて日曜のオートポリスは、午前8時半からのフリー走行では気温11℃、路面温度13℃と予想よりもかなりの冷え込みを見せた。そこでのENEOS SC430は、ビルドハイムから伊藤へと乗り代わりながら決勝を睨んでの走行に終始。「ビヨンがハード系、僕がソフト系のタイヤを使ったのですが、タイヤが消耗し、(ガソリンを多く積んでいるので)非常に重い状況の中でも決勝に向けたセットアップの方向性は見えた感じです」と伊藤がコメントしたように、ENEOS SC430は最終的に1分45秒112の5番手に。チームは決勝に向けて充分な手応えを得て、午後2時からの決勝に臨んだ。

今回もスタートを担当するビルドハイムに対し、スタート前のミーティングでは“スタート直後の1コーナーは波乱が多い。ハード系のタイヤを選んでいることもあり、適正なブレーキングの距離を稼ぐべく、4番手のマシンとの間隔を少し空けてセーフティーに行こう”という指示が出されていた。

午後2時、ローリングの隊列を先導するペースカーがピットロードに入り、65周の決勝が始まった。ビルドハイムは、チームの指示どおり無理をせず、目前の#1 GT-Rに続いて1コーナーへのアプローチを開始するも、アウト側から#8 NSX、#100 NSXなどがアグレッシブな突っ込みを見せたために、ビルドハイムはオープニングラップでふたつポジションを落とした。

第8戦オートポリス

「スタート直後の1コーナーでふたつポジションを落としてしまったけれど、マシンは速かったし大きな問題ではないと思い直して周回を重ねていった」と語ったビルドハイムは、3周目に#100 NSXをかわすと、続いて#8 NSXに迫っていく。9周目には周回遅れが出始めたが、ビルドハイムは追撃の手を緩めず、続く10周目の1コーナーのブレーキングでアウトから#8 NSXをオーバーテイク。なんとかスタート時点での5番手というポジションにENEOS SC430を押し上げた。さらに前を行く4番手の#1 GT-Rを追い上げるビルドハイムだったが、#1 GT-Rはストレートが速く、スリップを奪うものの思うように1コーナーで前に出られない展開に。すると、ペースの悪いGT-R勢に捕まっていたビルドハイムの背後に、さきほどパスした#8 NSXと#100 NSXが再び迫ってきてしまう。

いつしか#1 GT-Rと#8 NSXに挟まれる形での攻防となっていたENEOS SC430は、23周目のインフィールドで周回遅れに詰まった間隙を突かれ、6番手に後退。そして、26周目に予想外の出来事が発生した。第1ヘアピンで周回遅れのGT300の集団に遭遇したビルドハイムのインに、背後の#100 NSXが飛び込んできたのだ。

#100 NSXの攻勢をしのぎながら前のGT300をオーバーテイクしようとしたビルドハイムだったが、次の瞬間、ENEOS SC430の右リヤと#100 NSXの左フロントが接触。これによってバランスを失ったENEOS SC430は左フロント部分がGT300と接触してしまい、左フロントフェンダーが破損、フロントタイヤがむき出しになってしまう。 「ひとりのドライバーの最低周回数となる22周を超えた時点で、ヘルメットなど走行準備を整えてピットで待っていたんです。自分たちと同じようなハード系のタイヤを選んでいたという情報のあった#1 GT-Rが早い段階でピットに入ったので、頑張ればピットアウトした段階で#1 GT-Rの前に出られるかもしれない、などと戦況を読んでいたんですが、突然アクシデントの映像が飛び込んできて……。GT300を抜きにいくところで、ちょっとビヨンにも迷いがあったのかもしれませんが、ダメージが大きかったので、残念ながら“終わった”と思いました」

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