
2009.11.18 更新

LEXUS TEAM Le Mans ENEOSはいよいよ今季最終戦の舞台となるツインリンクもてぎ(栃木県)に乗り込んだ。
今季から施行されたレギュレーションにより、これまで開幕以来リザルトに応じて搭載されてきたウエイトハンデを下ろし、ノーハンデでの戦いとなった最終戦は、1年を通じて開発、熟成を重ねてきたクルマとドライバーの真価が問われる一戦でもある。それだけに、タイトル獲得の可能性こそないものの、有終の美を飾るべく、土沼広芳監督以下チームスタッフ、伊藤大輔とビヨン・ビルドハイムのドライバーコンビは、高いモチベーションを持ってこのラウンドを迎えていた。
「一定のレベル以上の速さは充分にある。それを踏まえて、今回は今季これまで試せなかったパーツやアイデアを盛り込んだ」と山田健二エンジニアはENEOS SC430を今季のおさらい的な意味合いの仕様とした。走行開始は土曜日午前9時55分からの公式練習。コクピットには伊藤が座り、セッション開始と同時にコースに飛び出していく。しかし、わずか数周で伊藤はピットに戻ってきてしまった。原因不明のバイブレーションを感じたのだ。 「計測2周目には振動が出始めて。それでエンジンのトラブルかな、と思ってピットインしたんですが、ピットでチェックしてもエンジンは問題ないということでした。ひょっとしたら、プロペラシャフトあたりが怪しいのではと思いつつ、もう一度走ってみてチェックしようということになったんです」
こうして再度コースインした伊藤だったが、そのアウトラップのS字で不安は的中。プロペラシャフトのトラブルに見舞われたENEOS SC430は、駆動を失ってスローダウン。午前10時15分、V字コーナー手前のサービスロードあたりのグリーンゾーンにマシンを止めることになってしまった。
「アウトラップでいきなり壊れましたね。ピットでチェックするには、大掛かりにいろいろ外さなければチェックできないし、その時間ももったいないということでコースに出たんですが……」という伊藤は、マシンを降りしばらくコースサイドからライバルたちの走りを眺めた。
ようやく午前10時40分に赤旗中断となり、FRO(ファースト・レスキュー・オペレーション:事故時などに真っ先に救助・消火活動に当たるレスキューチーム)車両に牽引されてENEOS SC430がピットに戻る。ストップした場所によっては、セッション終了まで放置されてしまう可能性も充分にあったが、牽引しやすいサービスロードに近い場所を選んでマシンを止めた伊藤の判断が奏功したのだ。メカニックたちがすぐにENEOS SC430に取り付き、プロペラシャフトの交換を行なっていくが、セッションは残り50分しかない。いきなり苦境に立たされたチームだったが、ここでメカニックたちが見事な踏ん張りを見せた。なんとわずか30分ほどでプロペラシャフトを交換、ENEOS SC430を午前11時19分には再度ピットアウトさせたのだ。コースに戻ったENEOS SC430は、結局トータルで12周しかできなかったものの、ピットイン&アウトをしながら伊藤がフィーリングをチェック。チェッカー間近に1分46秒758をマークし、最後尾から11番手に浮上して公式練習は終了した。
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