
激しい雨の中トップを走る#23 GT-Rを追いつめるも、無情の赤旗中断によって開幕戦富士を2位で終えたLEXUS TEAM LeMans ENEOSは、それから3週間経った5月21〜22日、早くも今季2戦目となる第1戦岡山国際サーキットを迎えた。東日本大震災の影響で順延された同大会。通常は春先に開催されることが多かっただけに、気温や路面温度が過去のデータと異なる上、事前テストも今季は充分ではないなど、レースウイークを前に気になる点はあった。
チームの山田健二エンジニアは「例年岡山はこの時期黄砂の影響を受けることもあるし、基本的に路面μの低いサーキット。30kgのウエイトを搭載していることもあるが、セットアップやタイヤ選択など慎重に進めたい」とコメント。しかしその一方で「昨年はウエイトを搭載しても速さを失わなかったという実績もある。シリーズの流れを考えると、次のセパンまでに60kg程度ウエイトを積むような状況になれば理想的」と強気な言葉も口にした。今回の岡山でさらにウエイト30kg以上を搭載するには、1〜2位を得る以外にはないのだ。
前回の富士同様、金曜に設けられた習熟走行でENEOS SUSTINA SC430は、1回目のセッションでは9番手ながら、かなり摩耗の進んだタイヤでも伊藤大輔がベストタイムの0.4秒落ちのタイムで周回するなど、手応えはまずまず。さらに2回目のセッションでは6番手とポジションを上げる。伊藤は「気温が高く、路面温度が45℃あたりまで上昇するなどコンディションが良くなかったですから」と慎重なコメントを残したが、新しいタイヤの評価などを含め、セットアップの仕上がりも良好。予選での上位入賞を期待して土曜の公式スケジュールに臨むこととなった。
土曜朝の岡山は、降雨こそ無いものの早朝に降った雨の影響でウエット宣言が出される中、午前9時から公式練習が始まった。チームは約30分ほどコンディションの好転を待ち、伊藤がステアリングを握ってコースイン。途中赤旗中断などもあったが、1分25秒台前半のタイムで6番手あたりにつけると、残り30分のところで大嶋和也へスイッチ。細かくセットアップに修正を加え、最終的には4周目に伊藤がマークした1分25秒273がベストとなり、このセッションでENEOS SUSTINA SC430は7番手となった。
「クルマのレベルは30kgというウエイトを積んでいる割には高いと思う。しかしとても僅差なので、うまく決まればポールポジションも狙えるだろうし、逆にQ1敗退もあり得ます。それほどの接戦です。決勝日が雨になるという予報もあるし、周囲がどのようなタイヤを選んでくるかというのにも影響されると思います」と大嶋。
そして午後0時30分、ノックアウト方式のQ1がスタートした。まずはここで11番手までに入らなければQ2への進出は許されない。まずは混走時間帯に伊藤がコースイン、1分26秒台のタイムで基準タイムをクリアすると、セッション開始約10分のところで大嶋へ。大嶋はノックアウト予選と決勝に向けたフロントタイヤの皮むきをこなしたあと、連続周回に入り1分25秒024を叩き出し、混走時間帯を3番手で終える。
ラスト10分のGT500占有時間帯にアタッカーを務めたのは大嶋。10分間という短いセッションながら、タイミングを計って残り7分でピットを離れると、計測3周目に1分25秒128として3番手に浮上すると、翌周には1分24秒941にタイムアップ。しかし、ライバル勢のタイムアップが相次ぎ、ENEOS SUSTINA SC430のポジションはじりじりと下がってしまう。なんとか9番手でのQ1通過を果たしたが、コンマ1秒足りなければQ1敗退だった薄氷の状況。図らずも予選前の大嶋の言葉が現実のものとなってしまう可能性もあった。
そして午後3時、Q2のセッションがGT300のアタックから始まった。その間に、続くGT500のアタックに向け、伊藤がENEOS SUSTINA SC430のコクピットに乗り込む。
赤旗中断のためややディレイしたものの、午後3時15分にGT500のQ2セッションがスタート。7番手までに入らなければQ3出走が許されず、さらに新ルールによってこのQ2以降に履いたタイヤは、明日の決勝スタートで使用しなければならない。重要度はQ1の比ではない。ここまでは曇り空だったものの、日差しが雲間から差し始め、気温、路面温度ともに徐々に上昇していく。